濃厚な活性酒 二世古酒造で出荷始まる−−倶知安町 /北海道

 

 後志管内倶知安町の二世古(ニセコ)酒造(水口湊社長)で、冬季限定の活性酒「えぞの誉」の出荷が始まった=写真。酵母が生きている“どぶろく”で、寒さが増すこれからがうまい。来年3月まで1・8リットル換算で1万7000本造り、全道で販売する。

  活性酒は熱処理せず、蒸し米やこうじが混ざったまま目の粗い網でこした清酒。発酵に伴って生じる炭酸ガスが含まれ、ピリッとしたのど越しと日本酒本来の味を楽しめる。同社は1916(大正5)年の創業時から造っている。

  かつては多くの酒造会社が手がけていたが、濃厚なため瓶詰めの際にかくはんする必要がある上、ノズルが詰まりやすく、手間がかかるので敬遠された。国内で製造しているのは4社ほどという。同社は原料米と水にこだわり、昔ながらの方法で手作業で瓶詰めしている。

  口コミで年々愛飲家が増え、冬が近づくと出荷時期の問い合わせが多いという。生きた酒のため品質管理が難しく、量販店のカウボーイ、ロッキーなどで販売している。

  標準小売価格は1・8リットル瓶1682円、900ミリリットル瓶907円(消費税込み)。同社から直接購入もできる。電話0136・22・1040、ファクス23・2110。【西端栄一郎】

(12月11日道内版)
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